積水ハウスで平屋を建てるなら、
「外壁はやっぱりベルバーンがいいのか」
「それとも価格を抑えて他の選択肢を検討すべきなのか」
悩んでいませんか?
一生に一度の大きな買い物ですから、後悔はしたくないですよね。
積水ハウスのシャーウッド専用の陶版外壁ベルバーンは、その重厚なデザインやメンテナンスフリーと言われる耐久性で非常に人気がありますが、坪単価への影響や実際のメンテナンスコストなど、気になる点も多いはずです。
この記事では、私が実際に調べた情報や実例をもとに、ベルバーンの魅力からデメリットまでを包み隠さずお伝えします。
この記事で得られること
- 平屋のデザインを格上げするベルバーンの色や種類の選び方がわかる
- 初期費用と将来のメンテナンスコストを含めたトータルの費用対効果がわかる
- 採用してから後悔しないために知っておくべき目地や構造の注意点がわかる
- 他社メーカーのタイル外壁と比較した際のベルバーン独自の強みがわかる
積水ハウスの平屋に映えるベルバーンの特徴

積水ハウスの木造住宅「シャーウッド」を選ぶ最大の理由として挙げられることも多いのが、この陶版外壁「ベルバーン」です。
特に平屋との相性は抜群で、地面に近い位置で水平に広がる平屋のフォルムは、外壁の質感が建物の印象を大きく左右します。
ここでは、なぜベルバーンがこれほどまでに支持されるのか、その特徴を深掘りしていきます。
ベルバーンの人気色と種類の選び方
ベルバーンを選ぶ際、最も楽しいけれど悩ましいのが「色」と「柄」の選択です。
一般的なサイディングとは異なり、焼き物であるベルバーンには、日本の伝統色を意識したネーミングが採用されており、その独特の風合いは平屋の佇まいを一段と引き立てます。
特に人気が高いのが、「織部黒(オリベグロ)」や「利休白(リキュウハク)」、「遠州茶(エンシュウチャ)」といった和の趣を感じさせるカラーです。

これらは単なる黒や白ではなく、焼き物特有の釉薬(うわぐすり)のムラや深みがあり、光の当たり方によって全く違う表情を見せてくれます。
例えば織部黒は、晴れた日には深い緑を含んだ黒に見え、植栽の緑と非常に美しく調和します。
柄に関しては、左官職人が櫛で引いたような繊細なラインの「クシビキボーダー」や、石を積み上げたような「スティックボーダー」などが代表的です。
平屋の場合、建物の高さがない分、横方向の広がりを強調できるボーダー系のデザインを選ぶと、より堂々とした印象になりますよ。
陶版外壁の実例に見るデザイン性
「たかが外壁、されど外壁」と言いますが、実例を見るとその違いは歴然です。
一般的なサイディング外壁が「印刷」によって凹凸を表現していることが多いのに対し、ベルバーンは粘土を成型して焼き上げた「陶器」そのものです。

そのため、物理的な厚みと深い凹凸(レリーフ)が存在し、太陽の光が当たると壁面にくっきりとした陰影が生まれます。
この陰影こそが、積水ハウスの平屋が持つ「邸宅感」の正体だと私は感じています。
特に、軒を深く出した平屋のデザインでは、軒下の影と外壁の陰影が相まって、非常に落ち着いた高級感を醸し出します。
シャーウッド外壁の価格と坪単価
さて、現実的なお金の話もしなければなりません。
ベルバーンは非常に魅力的な素材ですが、標準的なサイディングと比較すると、やはりコストは上がります。
一般的に、ベルバーンを採用する場合、通常のサイディングと比較して100万円から200万円程度の増額になるケースが多いようです。
これは素材そのものの価格だけでなく、ベルバーンという重量のある外壁を支えるために、構造躯体そのものを強化する必要があるためです。
コストの考え方
初期費用だけで見ると高く感じますが、後述するメンテナンスコストの削減効果を考慮すると、30年、60年という長いスパンでは決して高い買い物ではないという見方もできます。
メンテナンスフリーの仕組みと耐久性
「ベルバーンはメンテナンスフリー」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
この秘密は、焼き物特有の「ガラス質化」にあります。
約1,100℃の高温で焼成されたベルバーンの表面は、釉薬が溶けてガラス質の膜で覆われています。
このガラス層は、紫外線による劣化をほぼ受けません。
プラスチックのバケツが日光でボロボロになっても、茶碗や湯呑みが日光で劣化しないのと同じ理屈です。

さらに、表面には親水性(水となじむ性質)があり、雨が降ると汚れの下に水が入り込んで自然に洗い流してくれます。これを「自己浄化作用」と呼びます。
いつまでも新築のような美しさを保てるのは、この科学的な裏付けがあるからなんですね。
シャーウッド構法と外壁の重量関係
ベルバーンを採用するには、積水ハウスの「シャーウッド」で建てる必要があります。これは単なる販売戦略ではなく、構造的な理由があります。
陶器であるベルバーンは、非常に重い素材です。
この重量級の外壁を地震の際も脱落させず、建物を支え続けるためには、一般的な木造軸組工法以上の強度が求められます。

シャーウッドは「型式適合認定」を受けた独自の構法であり、基礎と柱を直接つなぐ「基礎ダイレクトジョイント」や、接合部を金物で強化する「MJ接合システム」によって、圧倒的な剛性を確保しています。
つまり、ベルバーンを選ぶということは、最強クラスの木造構造体を手に入れることと同義なのです。
積水ハウスの平屋とベルバーンの検討事項
ここまではベルバーンの魅力をお伝えしてきましたが、ここからは少し冷静な視点で、検討すべきポイントや注意点を解説していきます。
メリットだけでなくデメリットも理解した上で判断することが、満足のいく家づくりの鍵です。
ベルバーンを採用するメリットと評判
実際にベルバーンの平屋に住んでいる方々の評判を聞くと、やはり
- 見た目の満足感
- メンテナンスの手軽さ
を挙げる声が圧倒的です。
特に平屋は、2階建てに比べて外壁のメンテナンス(足場を組んでの作業)がしやすい形状ではありますが、それでも数十年ごとの塗装工事は大きな出費と手間になります。
ベルバーンであれば、基本的に「塗装」というメンテナンスが不要になります。これは将来的なランニングコストを抑えたい方にとって、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
後悔しないためのデメリットと注意点
では、逆に後悔するポイントはあるのでしょうか?
最大のデメリットはやはり「初期投資の高さ」です。予算オーバーで建物の面積を減らしたり、内装のグレードを下げたりしてまでベルバーンにこだわるべきか、という葛藤は多くの人が経験します。
また、デザイン面では「重厚感がありすぎて、モダンで軽やかな家には合わない」と感じる方もいます。
シンプルでミニマルなデザインを好む場合、ベルバーンの凹凸や質感は少し主張が強すぎると感じるかもしれません。
注意点
「メンテナンスフリー」という言葉を過信しすぎて、全く何もしなくて良いと勘違いしてしまうのも危険です。後述する目地や、藻・カビの発生リスクについては理解しておく必要があります。
他社タイル外壁との違いを比較
「メンテナンスフリーの外壁」といえば、パナホーム(キラテック)や一条工務店(ハイドロテクトタイル)なども有名です。
これらとベルバーンの決定的な違いは、「判(ばん)の大きさ」と「素材感」にあります。
一般的な外壁タイルはサイズが小さく、どうしても目地が多くなり、「細かい」印象になりがちです。
一方、ベルバーンは幅約2メートル、高さ約30センチメートルという大型の陶版です。
この大きさがあるため、平屋の広い壁面に貼ったときに、ダイナミックで静謐(せいひつ)な印象を与えます。「貼った」というよりは「纏った(まとった)」という表現が似合う、一体感のある仕上がりが特徴です。
目地の耐久性とメンテナンスの実態
ここが最も重要なポイントです。
ベルバーン本体(陶版)は半永久的に持ちますが、パネル同士をつなぐ「目地(シーリング)」は別物です。

目地材は樹脂などの有機物でできているため、紫外線や温度変化で徐々に劣化します。
積水ハウスでは高耐久のシーリング材を使用しており、耐久年数は30年程度と言われていますが、それでも30年後には打ち替え(交換)が必要です。
| 項目 | 一般的なサイディング | ベルバーン |
|---|---|---|
| 本体の塗装 | 10〜15年ごとに必要 | 不要(60年以上) |
| 目地の交換 | 10〜15年ごとに必要 | 約30年ごとに必要 |
| 30年間のコスト | 高(足場代+塗装費×2回) | 安(足場代+目地交換費×1回) |
このように、メンテナンスの回数が減ることで、トータルのコストは抑えられますが、「一生何もしなくていい」わけではない点は必ず覚えておきましょう。
寒い地域での凍害リスクと対策
寒冷地で家を建てる場合、「凍害」のリスクも無視できません。
凍害とは、外壁材に染み込んだ水分が凍結して膨張し、素材を内側から破壊してしまう現象です。
この点において、ベルバーンは非常に優秀です。先ほど触れた「ガラス質化」により、表面は完全不透水となっており、水分をほとんど吸収しません。

水を含まなければ、凍って割れることもないため、寒い地域であっても安心して採用できる外壁材と言えます。
積水ハウスの平屋とベルバーンのまとめ
積水ハウスの平屋において、ベルバーンは単なる装飾ではなく、建物の価値を長期にわたって守るための重要なパートナーです。
初期費用はかかりますが、その美しい景観、メンテナンスサイクルの長さ、そして何より「焼き物の家」に住むという満足感は、数字以上の価値をもたらしてくれます。
もし予算が許すのであれば、ぜひ展示場で実物に触れてみてください。
その質感に触れれば、きっと「これだ」と感じるはずですよ。あなたの平屋づくりが、素晴らしいものになることを願っています。


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